窓際族の遠吠え

三流機械系エンジニアの雑記ブログ

#3 ニュートンとは

記念すべき技術系記事の最初は,最も基礎的なところからということで,「ニュートン(N)」にしました.


それでは,いきなり結論ですが,ニュートン(N)とは,

「1kgの質量を持つ物体に1m/s2の加速度を生じさせる力」

となります.
以上.

だけだとよく分からないので,もう少し詳しく解説していきます.

先程の定義を式で表すと,式(1)の通りとなります.

F=MA …(1)

ここで,それぞれの変数は下記の通りとなります.

F: 力(N)
M: 質量(kg)
A: 加速度(m/s^2)

式(1)は,運動の第2法則とも呼ばれている,物理学で最も重要な式の一つと言っても過言ではありません.
式(1)を簡単に説明すると,皆さんが日常的に使っているキログラム(kg)という単位に加速度を掛けるとニュートン(N)になるっていうことです.

キログラム(kg)は良いとして、加速度って何かというと、単位時間あたりの速度の変化率です.
(少し難しくなりましたが,頑張って読み進めて下さい.)

例えば,代表的な加速度として,重力加速度があります.
重力加速度とは,物体を落としたとき,その物体の速度が単位時間当たりにどれだけ速くなるかということです.

重力加速度は,地球では約9.8m/s^2となりますが,月では1.6m/s^2となります.
つまり,質量が同じ物体であれば,月と地球では約6倍も月の方が少ない力で動かすことができるということです.

例えば,10kgの錘(おもり)を地球で持ち上げようとすると,10kg×9.8m/s^2=98Nの力が必要ですが,
同じく,10kgの錘(おもり)を月で持ち上げようとすると,10kg×1.6m/s^2=16Nの力で済むということです.

重力加速度が地球と月で異なることによる影響

机の上の計算だけで,こんなことが簡単に求まってしまうのが,物理学の面白いところかもしれません.
このように,ニュートン(N)で表すと地球以外の場所であっても,その場所の重力加速度に適合した力が算出されます.

物理学では,基本的に力の単位はニュートン(N)を用いますので,定義はしっかりと理解しておきましょう.


ご質問・コメント等ございましたら,コメント欄よりお願いいたします.


【更新履歴】
2022/06/14
・誤記の訂正
・図の挿入


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